昨年の12月中旬にようやく引っ越しが出来ました。
K様は、私の義理の兄です。女房同志が姉妹で、今でもすごく仲が良いようです。
正月は女房の実家で、親戚が集まるのですが、今年は新築祝いを兼ねて、K邸で行うことが
(私の知らない所で)お盆のころには決まっていたようです。
その話を聞いた時、若しも引き渡しが遅れていたら、親戚中からバッシングになる事は必至。
此れはまずいと思い何とか例年通り実家で出来ないかと女房に頼んだのですが
皆が楽しみにしているから「無理!何とかしなさい!」との事です。
今回の工事で、一番の問題が軟弱地盤でした。
ボーリングを30m調査しても支持層が出てこない。
はっきり言って春日で新築した物件が100件あるとすると一番最悪の状態です。
ボーリング調査してから1ヶ月以上かかってようやく対応策が出てきました。
木造2階建て20坪の建物に対し、何と長さ15mのコンクリートの杭を現場打ちで25本位
打ち込むとの事です。予算も倍以上になっていました…。
建替えだったので、解体工事も必要です。
しかし、私は川崎の人間で、現場は千葉と離れています。
何とか知り合いの建築屋に頼んで解体して貰ったのですが、忙しいのと、人手不足との事。
半月で壊せるはずが1ヶ月かかってしまいました。
此の解体工事と地盤補強工事で3か月かかています。
出出しがこんな状態だったので、新年会の話を聞いた時はどうなってしまうのか、
不安が先を走りました…。
此の建物は、将来の事を見据えて、認定低炭素住宅としたいと考えていました。
地震に対しては、耐震等級3として、、省エネルギーに対しては、温熱等級4として設計評価を
申請しました。住宅は性能を評価できるので形にして残しておきたかったのです。
建坪は小さかったので、長期優良住宅にはならなかったのですが、長期優良住宅と同じ仕様の
建物にはしたかったのが、本音です。
夫婦2人だけの「終の棲家」として建てました。
将来どちらかが寝たきりになったり車いすになっても対応できるように設計したつもりです。
道路が北面で3方の建物が隣接して、一日中暗かった居間を2階にして3.6mの間口を取る
ことで明るさが届く様にしました。
なるべく、開放的な空間を演出しました。
引っ越した日に姉よりメールが届きました。
前の日に1階のエアコン1台を付けて帰宅したんだけど、引越当日、来てビックリ。
玄関から2階、小屋裏までたった1台のエアコンで家全体が暖まっている。
信じられない!との事です。
良かったです。此れで新年会に呼ばれてバッシングを受ける事は、回避されそうです。
施主様より「建築してくれた職人さん、春日建設の皆様、本当にありがとうございました!!」
との伝言を頼まれまていました。私も同じ言葉が出ます。
皆本当に良くやってくれました。「ありがとうございました!」
はぁー、首の皮がつながりました…。