断熱サッシ
寒い日が続きますね。
暖房をかけていても、屋根・外壁・床から熱が逃げていくのでなかなか部屋が暖かくなりません。熱が逃げるのは、開口部となる窓や玄関ドアも大きな要因です。 建物から熱が逃げていく計算式があります。その計算式で計算すると屋根・外壁・床が 1/3,24時間の計画換気が1/3,残り1/3が窓や玄関ドアです。
熱が逃げていく単板ガラスでは,外気の寒さと部屋の暖かさの寒暖差で結露が発生します。結露が起こるとカビが発生してダニが発生します。そしてそのダニの死骸からシックハウスになり,喘息やアトピーが起こる原因の一つと言われています。寒さを減らす為には窓のガラスをペアガラスに交換,又は内窓を取付ける方法があります。但し,居室の窓を断熱するだけではなく,浴室・トイレ・廊下の窓の交換も一緒に改修した方が良いです。居室だけの窓交換ですと居室以外の窓から冷気が入り寒く結露が,発生しやすくなり,ヒートショックの原因にもなります。断熱は建物全体を考えるべきです。国も省エネルギーを進めたいので、補助金を出しています。「先進リノベ2024事業」「こどもエコ住まい」を検索してみてください。結構な補助金がでています。但し,先着順だったり,制限がありますので,注意が必要です。
今回のテーマ,断熱サッシについて少し説明します。
断熱サッシのガラスは単板では無く,2層のペアガラスになります。
ペアガラスの内側に金属フィルムを貼ると Low-Eガラスになります。この金属フィルムをペアガラスの中で外気側と室内側のどちらかに貼る事で夏の遮熱対策用と寒さを防ぐ高断熱用になります。当社で家を建てる時は標準仕様として西側と南側に遮熱ガラス,北側と東側に高断熱にして使い分けています。
現在,此のペアガラスより優れているのが 3層のトリプルガラスです。遮熱・断熱に効果がありますが,商品の金額が高くなります。北海道ならトリプルガラスもありですが,関東では必要ないと思います。
フレームはアルミではなく,樹脂をお勧めします。樹脂と言うのはプラスチックの事を言います。樹脂はアルミと違って熱を伝えにくい為,結露が発生しにくいです。寒い朝,ガラスは結露していないのに,アルミは結露している事があります。
(高気密住宅で計画換気がしっかりされている住宅は先ず結露はしないです。)
只,防火地域・準防火地域では,外部をアルミで内部は樹脂の複合サッシとなります。ようやく樹脂サッシ Low-Eガラスが認知されて一般的になってきました。当社では25年前より此のサッシを標準仕様としていました。
樹脂枠は強度の問題があるのでアルミに比べると大きくなり,デザイン的には今一つと言ったところです。でも,結露しない事を考えるとやはり樹脂の方が良いと思います。省エネルギーにする為には断熱サッシは必要不可欠です。